光回線の契約には、大きく分けて「ファミリータイプ(戸建てタイプ)」と「マンションタイプ(集合住宅タイプ)」の2種類があります。
名前の通り、戸建てならファミリータイプ、マンションやアパートならマンションタイプが一般的ですが、実はマンションでもファミリータイプを契約できるケースがあります。
本記事では、特にファミリータイプに重点を置きながら、サービス概要、工事内容、料金、マンションタイプとの違い、そしてマンションでファミリータイプを導入する際の注意点まで解説します。
ファミリータイプ(戸建てタイプ)とは?

ファミリータイプは、主に戸建住宅向けに提供される光回線プランです。特徴は以下の通りです。
- 電柱から自宅まで直接光ファイバーを引き込む
- マンションタイプより月額料金が高め
- 宅内工事と屋外工事の両方が必要
- 高速・安定した通信が可能
この方式は、ONU(回線終端装置)の直前まで光ファイバーが届く「光配線方式」を採用しており、最大10Gbpsの高速通信にも対応できます。
ファミリータイプの工事内容
屋外工事
- 電柱から自宅外壁まで光ファイバーケーブルを引き込みます。
- 宅内への引き込み方法は以下の順で検討されます。
- 電話線の配管を利用
- エアコンダクトを利用
- 壁に穴を開ける
宅内工事
- 屋外から引き込んだ光ファイバーを室内まで通し、光コンセントを設置します。
- ONUや無線ルーターを設置。Wi-Fiを使う場合は家の中心や利用頻度が高い部屋がおすすめです。
工事には立ち会いが必要で、時間はそれぞれ1~2時間程度。
戸建の場合、申し込みから開通まで1〜2ヶ月(繁忙期は2ヶ月以上)かかることがあります。
マンションタイプ(集合住宅タイプ)との違い
項目 | ファミリータイプ | マンションタイプ |
配線方式 | 光配線方式(最大10Gbps) | 光配線方式(最大10Gbps / 1Gbps) VDSL方式(最大100Mbps) LAN配線方式(最大100Mbps) |
工事内容 | 屋外+宅内工事 | 基本は宅内工事のみ(共用部まで光回線がある場合) |
月額料金 | 高め(5,500〜6,000円) | 安め(4,000〜4,500円) |
工事費用例(ドコモ光) | 派遣工事:19,800円 | 派遣工事:16,500円 |
マンションタイプの配線方式の種類

- 光配線方式
共用部から各部屋まで光ファイバー。最大1Gbpsまたは10Gbps。 - VDSL方式
共用部から各部屋まで電話回線(モジュラーケーブル)。最大100Mbps。 - LAN配線方式
共用部から各部屋までLANケーブル。最大100Mbps。
※VDSL方式や古いLANケーブルを使っている場合は通信速度が遅くなる可能性があります。
マンションでファミリータイプを契約できるケース
マンションやアパートでも、以下の条件でファミリータイプを契約できます。
- 自分の部屋まで直接光ファイバーを引き込む工事が可能な場合
- 管理会社や大家さんから工事許可を得られる場合
注意点
- 工事許可が必要
壁に穴を開けることもあるため、賃貸物件では必ず許可が必要です。 - 開通まで時間がかかる
工事調整や許可取得に時間がかかり、マンションタイプより遅くなる傾向があります。 - 料金が高くなる
マンションタイプより月額1,000〜1,500円ほど高くなります。
どちらを選ぶべき?
- 安定した高速通信を重視 → ファミリータイプ
- コストを抑えたい・工事を簡単にしたい → マンションタイプ
- マンションでも高速・安定性を確保したい → ファミリータイプ(許可取得必須)
まとめ
- ファミリータイプは戸建向けだが、マンションでも導入可能(要工事許可)。
- マンションタイプは安価だが、配線方式によって速度が変わる。
- 高速・安定性重視ならファミリータイプ、コスト重視ならマンションタイプが有利。
光回線を選ぶ際は、料金だけでなく配線方式・工事可否・利用目的を総合的に考えて選びましょう。