インターネット利用の歴史と電話回線の役割

インターネットが普及し始めた頃は、電話回線での利用が一般的でした。しかし現在は、電話回線を利用しなくてもインターネット接続が可能です。また光回線を使えば、インターネットだけでなく固定電話番号も利用でき、付加サービスも充実しています。
電話回線とインターネット回線の基本的な違い
回線 | 特徴 |
電話回線 | 電話機と交換機をつなぎ、音声通信を行う回線 |
インターネット回線 | コンピュータやスマートフォンをつなぎ、データ通信を行う回線 |
現在はインターネットを利用した通話も一般的になり、電話回線がない建物も増えています。
電話回線の種類
アナログ回線

- 銅線を使って音声をそのまま伝送する方式。
- NTTの「加入電話」が代表例。
- メリット:音質が良い、停電時にも利用可能、障害が少ない。
- デメリット:同時通話は1チャネルのみ、通話料金が高い。
ISDN回線(デジタル電話回線)
- 銅線を使うが、音声を0と1のデジタルデータに変換して伝送。
- 代表例はNTTの「INSネット」。
- メリット:アナログより高音質、停電時利用可、同時に2通話可能。
- デメリット:基本料金・通話料金が高め。
- デジタル通信モードは2024年以降段階的に終了予定。
電話回線を使ったインターネット接続方法(過去の方式)
- アナログ電話回線(ダイヤルアップ接続)
- 速度が遅く、電話と同時利用不可、時間従量課金。現在はほぼ利用されていない。
- ISDN回線
- アナログより高速、同時に通話可能。ただし料金が高く、利用者は減少。
光回線の登場と特徴

光ファイバーを利用して高速・安定したデータ通信を可能にしたのが光回線です。電話線とは別に引き込まれるため、電話回線がなくてもインターネット接続が可能です。
光電話(ひかり電話)の仕組み
- 光回線を利用して固定電話サービスを提供。
- メリット:通話料金が全国一律で安い(8.8円/3分)、高品質、多チャネル対応可能。
- デメリット:停電時は使えない、使えない番号がある、インターネットとセット契約だと月額料金が高い。
回線別の料金比較
月額基本料金(例)
- アナログ回線:1,760~2,640円程度
- ISDN回線:2,915~3,883円程度
- 光回線(ひかり電話):550円~
総じて光電話が安価です。
通話料金
- アナログ・ISDN:距離や時間帯によって9.35~88円/3分
- 光電話:全国一律8.8円/3分
2024年以降はアナログ・ISDN回線も通話料金が一律9.35円/3分に統一されます。
電話回線を使わないインターネット接続方法
現代では電話回線を使わずとも、以下の方法でインターネット利用が可能です。
- テレビ回線(CATV):ケーブルテレビを契約して利用。
- 光回線:光ファイバー工事が必要だが、高速で安定。光電話も利用可能。
- モバイルルーター:持ち運び可能、工事不要。ただし通信量制限あり。
電話回線から光回線へ乗り換える手順
- 光回線事業者へ申し込み
- 光回線工事の実施
- インターネット接続設定
まとめ
- かつては電話回線がインターネット接続に必須だったが、現在は光回線が主流。
- 光回線は高速・安定・低料金で、光電話も利用可能。
- アナログ・ISDN回線は利用者が減少し、サービス縮小へ向かっている。
新規で回線を契約する場合は、光回線を第一候補として検討するのがおすすめ。